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【アラベスク】  第12章 マジカル王子様



すごく大雑把な [ あらすじ ]




  瑠駆真(るくま)の素性が知れた事で美鶴(みつる)の自宅謹慎は解けたのだが、事態はあまり好転しない。身分が学校内に知れ渡ってしまい、今まで以上に注目を集めるようになってしまった瑠駆真は、権力で物事を解決したと美鶴に誤解されている気がして複雑な気持ち。自分はそんな人間ではないと言い聞かせる彼の目に、校内での立場を追われる(ゆら)の姿が映る。緩が付き従ってきた華恩(かのん)は瑠駆真との一件で校内での権威を落してしまい、生徒会の世代交代も影響して緩自身も影響力を落していく。新勢力に抵抗する緩を庇う瑠駆真。そんな彼の姿にゲームの世界を重ねてしまう緩。
 一方、瑠駆真に大して力の差を感じる(さとし)。義妹の緩や唐渓(からたに)という学校の中に広がる考え方には反発を感じながらもそれに反論もできず、美鶴の謹慎も解くことができなかった。無力に悩む彼はツバサに優しさが足りないと言われる。どうすればいいのかと思案する聡。そんな彼の行動が、思いがけず里奈(りな)の心を動かす。今までその態度に恐怖しか感じなかったのに、ふと見せられた優しさに惹かれてしまう里奈。
 知らぬ間に思いもよらない異性の心を捉えつつある聡と瑠駆真。そんな二人の気持ちをよそに、美鶴の霞流(かすばた)への想いも募っていく。もう人など好きにはなるまいと心に決めたのだからと、振られる覚悟で逢いに行くが、彼の言動にいつしか身の内が熱くなる。こんなに悩んでいるのに、この想いを否定するなんて、そんな事はさせない。
 勢いに任せて振り向かせてみせると宣言してしまった美鶴。勝算もないのにどのようにして霞流の心を捉えようというのか。緩と里奈の心に芽生えは恋心の行方は?
 男子以上に不器用な女子たちも自分の想いに戸惑いながら、それぞれの道を探し始めます。







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